ホリデイ・トレッキング・クラブ

活動レポート

Bev Hosking 来日ワークショップ まとめ
7日間のスペシャルプログラムを終えて
2012.10.19 - 10.25

Bev 招聘にあたって(主催者として 一参加者として)  渡辺美佐子:みぃしゃ
 Bevとは、5年前の世界大会や3年前のヨーロッパ大会でご一緒し、私が記憶しているBevの印象は、物静かで、思慮深く、温かい女性です。ときにお茶目に、私の心をほぐしてくれたこともありました。そんなBevとの再会に胸躍らせながらも、Bevのファシリテートを体験したことがなかったので、楽しみと同時に、主催者としては気が抜けない緊張感でいっぱいでした。
 まずは無事来日されるかどうか、空港の到着ロビーで、見逃さないようにと一番前で心待ちにしていたら、見覚えのあるBevのお顔。その瞬間、思わず駆け寄りハグしました。ほっと緊張の糸がひとつ緩んだ瞬間でした。参加状況をお伝えしながら、ホテルまでご案内して、またひとつ緊張の糸が緩むのがわかります。ワーク前日、日本に慣れて頂くための、小さなTrip企画で時間を一緒に過ごしたことで、またゆるっと緊張のひとつの糸が緩みました。
 そうしてワーク当日、参加者たちに無事お越しいただき、おひとりおひとりの顔を見る度に、自分自身に驚くほど、安堵感が広っていくのを、明確に感じました。いよいよワークが始まり、Bevのファシリテートで、参加者ひとりひとりと出会うというところからスタート。実にシンプルだけれど、丁寧な時間が流れ始め、一巡したところで、私の仕事が終わったという安堵感に満たされました。
 実際にはこのあと、ワークショップ2日間、スーパービジョン2日間、橋本さんのワークショップ1日、縁坐舞台、対談と、長丁場の始まりだったのですが、わたしの緊張感とは関係なく、必要なことがこの後起こっていく、という絶対的な信頼が、このスタートの時点で確信できた安堵感でした。
 このスペシャルな7日間は、今回のテーマ「出会うとき」が、ずっと赤い糸で織りなしているのを実感する日々でした。私にとっては、参加者の方たちとの再会、わたし自身のルーツとの出会い、プレイバックシアターとの出会いが、深く掘り下げられた貴重な時間でした。実はまだ、言葉としては整理がついていない感じもあるのですが、感覚は確実に残っていて、今後のわたし自身にとっての記念すべき節目となりました。
 長年、私が集中してプレイバックシアターを学んできた理由、それは、このような「出会い」を容易にするからだと、再確認しました。丁寧に出会っていくと、そこにある心の奥の温かさに触れて、その人そのものに出会っていきます。日常的な雑多な即席の出会いではなく、本人すら気づいていない心のひだの奥まで、そっと触れるとき、その人がその人として存在し、重力のある存在感が臨在します。表面ではなく、肚と肚で感じ合う出会い方が可能になる、プレイバックシアターという手法に、魅了されたからでした。
 私が、プレイバックシアターという名前を知ったのは、1995年の北京女性会議の報告でした。その時の仲間の誤解による反応で、プレイバックシアターに対しての警戒心と興味関心を持ったのを、昨日のように覚えています。そのパフォーマンスのコンダクターをBevがしていたと知ったのは、今回のワークで、テラーをさせてもらったからでした。17年の時を経て、謎が解ける不思議さを味わいました。
 今回主催者をすることで、ワークが実現し、テラーとしても語らせていただく機会が得られたことにも感謝です。静止彫刻で「娘と曾祖母との出会い、ルーツについて」ワークショップのストーリーでは、「カンボジアでの子どもたちとの出会い」スーパービジョンのストーリーでは、「世界のプレイバックシアターとの出会い」を語り、私自身が何を大事にして生きたいかが、明確になりシェアさせて頂く機会を嬉しく思いました。これらを語ることが可能だったのも、日本人参加者の中で、Bevという海外のファシリテーターだったからという理由が大きいように思います。
 ワーク前日ご案内した大阪城から、ストーリーの種はつながっていたように思います。Bevに日本を紹介することで、わたし自身が、日本に再び出会うことになりました。祖母から聴いていた曾祖母の明治維新の頃の日本人(大和魂)と再び出会い、大事な根っことつながることになりました。そこから、ストーリーのもう一つの大きな流れ、「いのちのバトン」というストーリーへとつながっていき、それは、プレイバックシアターの今後の流れともリンクするように思えました。
 今回の参加者は、スクール・オブ・プレイバックシアター日本校の卒業生1期生から4期生までが勢ぞろいし、そしてスクールに行ったことのない新世代が加わり、新たな潮流が日本各地で起こっているのを感じます。日本のプレイバックシアターのバトンが、確実に、続いていくだろうという大きな希望を感じるものでした。Bevや橋本さん、プレイバックシアターを通して出会った参加者の皆さんと共有した時間は、かけがえのないものでした。
 日頃は、まったく別の場所でそれぞれ生きているのに、いざ、同じ時間、同じ場所でそれぞれの人生の一部を共有すると、そこにある種、一緒に生きた感覚が残ります。それらは簡単には消えないものです。プレイバックシアターに出会ってから今まで、テラーをさせていただく機会を何度も得ることが出来、その度に自分の人生にマルをつけて来ることができました。
 私が、海外でのプレイバックシアターを通して感じてきたのは、言葉の壁を越えて、互いが共感し合おうという姿勢でした。言語に頼らずに、感じ合おうとする身体表現であるプレイバックシアターを、母国語でない環境で、より強く感じてきました。
 今回は、日本語の中で、常に注意深く「聴く」に徹していたBevの存在が、プレイバックシアター経験や頻度の差のある参加者すべて、ひとりひとりのスペースを大事にし、互いに謙虚深く聴き合う姿勢へと、促進されていたように思います。海外から講師を招くということは、旅費や滞在費など、経済的には大変な面もありますが、結果的には、日本の皆さんと共有できたことが、とても嬉しい私の財産となりました。
 このような機会を与えて下さり、応援して下さった皆さんに、感謝の気持ちをお伝えしたいと思います。心から有難うございました。

集うことで生まれたものは
ひとりではなかった・・
つながっているんだ・・
仲間は世界中にいるのですね。
伝え合い、受け取り合い、
繋がると
生まれるもの。
それを繫がり集って
手にしました。

かわら版編集 柳川比呂子
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Bev招聘委員 渡辺美佐子 田中聰 櫻井靖史
通訳 櫻井靖史
協力スタッフ 落合良仁 柳川比呂子

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